「転職者が入社前に知りたい24のこと」社歴30年の人事が赤裸々に答えました【サンワード証券(株)】
written by 斉藤彩
「会社のことや金融業界のことをもっと身近に感じてほしい」というサンワード証券さんの想いを実現すべく行われているインタビュー連載企画。
▼前回までの記事はこちらから▼
第1回:”FXとは”を超シンプルに解説!金融ド素人の筆者が業界16年目の大ベテランに納得できるまで聞きました。
第2回:金融業界って本当に稼げる?異業種から転職した先輩社員にその真相を伺いました!
第3回の今回は、社歴30年、総務部の大場さんに「転職者が気になっていること」を人事目線でお答えいただきました!
「サンワード証券に応募しようかな、どうしようかな」と迷っている方は是非読んでみてくださいね!
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インタビュイー:大場 良博(おおば よしひろ)さん
サンワード証券株式会社の人事担当。
「金融業界をもっと若者が挑戦しやすい業界にしたい」「この30年で良い方向に変わってきているサンワード証券の実態をもっと知ってほしい」と取材に応じてくれました!
社歴はなんと35年!サンワード証券のことを知り尽くしているので、分からないことはだいたい大場さんに聞けば解決です。
インタビュアー:齋藤 彩
「働くかっこいい大人を増やす」をビジョンに掲げる、インビジョン株式会社のライター。
今回でサンワード証券さんを取材するのは4回目。
大場さんがメールだと「(笑)」を使ってくれる人、ということは私しか知らないのでは?と思っている。
1.まずは『よくある質問』からチェック!
Q.応募にあたって必要な資格はありますか?
必要な資格は特にありません。
中途の場合は営業経験というよりも、社会人経験があって最低限のマナーや言葉遣いができている人を採用したいなと思っています。
言葉遣いから教えるのって難しいですからね~
もちろん、営業経験があれば選考には有利かもしれないけど、逆に未経験だから不利になるということはないですよ。
Q.FXなど金融に関する知識が全くなくても大丈夫ですか?
もちろんなくても大丈夫です。笑
業界経験者以外、金融業界の知識はなくて当たり前というか…
「日経新聞毎日隅から隅まで読んでます!」みたいな人がいればそれでいいんですけど(笑)、「新聞なんてテレビ欄しか見ません」「新聞取ってません」という人の方が最近では多いですからね。
Q.残業はありますか?
これは、営業なので「ある」と思ってください。
平日夜9時10時までやるのか、と聞かれたらそれはないので安心してほしいんですが、セミナーを土曜日に開催することが多いので、これに出た場合は時間外労働としての扱いになりますね。
6時間前後かかるセミナーが月に2、3回あるので、20時間くらいかな。
まあでも、配属されて数年以内くらいの社員だと平日は19時前後に退社しているケースが多いですね。
毎月のお給料には45時間分の前払い残業代が含まれているんですけど、実際には月の残業時間が30時間を超えないように指導監督しています。
Q.休日出勤の振替休日は取れますか?
振休はもちろん取れますよ。
むしろ、必ず取らせています。結果として完全週休2日制となるように、休日数は各営業部で裁量を持って対応してもらっています。
2.気になる人も多いのでは?『給与事情』を隅々まで大公開!
Q.人によって年収に差が出るのはどうしてですか?
成果収入に徹しているからですかね。
年功とかは一切関係ないので。
入って2、3年目でも私と同じくらい稼いでいる人はザラにいますよ。笑
Q.細かい条件は社員が分かるように開示されているんですか?
もちろん開示しています。
いつ何時でも確認できるように社内のインターネットに全部UPしているので。
「あと何件売れば来期はこのステータスになれる」というところと、お給料のテーブルも開示されているので、このステータスになったらこれくらいまで給料が上がるなというのは自分で把握できるようになっています。
他の人のランクも含めて、あなたは今このランクですよーっていうのが毎月見えるようになっているんです。金額までは開示しないですけどね。
最初は「え~そこまでやるんだ…」って嫌がっている人もいると思うんですが、毎月毎月だと当たり前になってくるというか。笑
自分が上がるのもそうだけど、上から落ちてくる人も同じ確率でいるわけです。
努力すれば上がるし、低迷すると元に戻っちゃう、というのが明確になっているので、それをモチベーションにできる人や競争意識の強い人は伸びると思います。
Q.給与を大幅に上げる方法はありますか?
組織営業なので、営業部の中でポジションが上がれば評価の基準も変わってきます。
2、3年経って部下を見てもらうようになったときに、次は部下がどれくらい成績を出すかっていうのもリーダーの評価に加味されていくんです。
言うなら、自分の成果が出てなくても部下がドーンと売れていれば「あなたの指導がよかったからだね」ということで評価に返ってきたり。
逆に自分が数字出てなかったら上司が頑張ってくれれば相殺されてなんとか、みたいなこともあって。
複雑な制度だとは思いますけど、細かいところを見てると理にかなっているかなと思いますし、給与制度に対する不満の声は少ないです。
何年もかかって練られた制度なので、よくある「上司に気に入れられてるからあいつは得してる」みたいな納得しがたい昇給とかがないからかな。
Q.給与を上げるには売上とポジションを上げるしかないですか?
それだけ、ではないですね。
社内で月3回くらいやっている勉強会の出席率だったりとか、マーケットについての考察レポートの内容だったりとか、数字以外で加味される部分もいろいろあります。
うまくいかないとき、例えば評価のパラメータが10個くらいあったとして、A・B・Cがダメでも、D・E・Fの項目で頑張れば給与が下がることもないですしね。
Q.人事の目から見て、若いうちから昇給している人に共通点ってありますか?
こいつ変わってるな、と思ってた人が伸びることが多いかもしれないですね。
例えば5人の相手に説明してても1人だけ質問の観点が違ってくる人っているじゃないですか。そこ気になる?みたいな。笑
マーケットの世界の格言で「人のゆく裏に道あり花の山」っていうのがあるんですよ。
要するに「他人と同じことをやっていても人並みの結果しか得られない。むしろ他人と違うことやってた方が宝の山を掘り当てるよ」という格言なんですけど、それは投資に関してだけじゃなく、営業の世界の仕事でも当てはまるのかなと思います。
Q.この業界の営業ならではの傾向や特徴はありますか?
金融デリバティブという無形物をセールスするわけですから、化粧品や車みたいな「モノ」を売るより難しいんだろうと思います。
それだけに、1件受注したときの喜びは大きいって聞きますね。「自分をわかってもらえた!」みたいな。
あと、営業って運に左右される部分が少なからずあるじゃないですか。
波が悪いときにメンタル落ち込んじゃって、ちょっと手を抜いたら余計に運をつかめなくなるというか。
常に努力してないと落ちちゃう。あ、これはどの業界でも一緒か。笑
3.働きやすさってどんな感じ?『福利厚生』をチェック!
Q.有給は取りやすい環境ですか?
2、3年前の平均が7~8日程度だったんですが、最近では積極的に取るように言っているので10日近くまではいってるんじゃないかなと思います。
最低限年に5日はお盆と年末年始に取ってもらうようにしていて、それ以外にもプライベートで何かあればという感じです。
正直、営業って休んでも他の人の仕事にあまり影響出ないですよね。
うちの場合BtoCが主なので、お客様との約束さえなければ大丈夫というか。
もちろん、組織としての目標があるので、数字に対しての責任は営業としてありますけどね。
3ヶ月くらい休職して、ピースボートの世界一周行ってきました!みたいな人もいますよ。
逆にその話を聞いたときは「うちの会社ってそういうの大丈夫なんだ」って驚きましたけどね。笑
Q.産休育休や介護休暇は取得できますか?
ここ数年は営業部での取得実績はないんですが、全社的にはいっぱいいますよ。
営業部は取れていないというより、そういうケースが最近ないんですよね。
男性が多いからというのもあるかもしれませんが。
ここがこれから一番変わってくる部分じゃないかなと思ってます。
会社として女性の営業スタッフを増やしていきたいっていう思いがあるんですが、「結婚して子供ができました」というときに「産前産後休暇取らせません!」なんてありえないじゃないですか。
事務職ですけど育休から復帰して時短勤務をしている例はありますし、今後は営業部でもそうした例は出てくると思います。
Q.育休は男性も取れそうですか?
取れますよ。
ただ、そんなに浸透しているわけじゃないから、実際にみんな取ってます!とは言えませんが、
これまでで2例ほどありましたね。
育休だけじゃなくて介護休暇なんかももっと浸透させたいですよね。
Q.ジョブローテーションはありますか?
営業部としては、ないと言っていいのかな。
営業部の中での異動は結構ありますけどね。他部署への希望があれば別ですけどね。
ここ2、3年ではセミナーや営業手法の一つとして動画を使っていかないとまずいよねとなってきていて、営業の第一線からセミナーの企画に回ってもらったりとか、動画編集をしてもらったりっていうケースはありますね。
昔と違って企画や動画編集も営業の仕事の一つみたいな感覚にはなってきてるのかなと思います。
Q.パソコンは会社支給ですか?
社内での業務に使うパソコンは支給されます。支給というか、貸与かな。
ノートPCですけどそれなりに重いので、客先で使うという意味では今はPCよりiPadですね。
これについては個人負担になりますけど、一部会社から補助が出ている形です。
最近は資料を全部iPadに入れてプレゼンするケースも増えてます。
4.その他、ジャンル問わず質問しまくりのコーナー
Q.出張はありますか?
営業が個人的に出張することはほぼないですね。
ただ、「前橋のお客様のところに東京本社から行きます」というような、比較的長距離の日帰りの訪問はよくあります。
あとは、名古屋や仙台あたりでセミナーやることがあるので、スケジュールによって前泊することはありますかね。
もし新入社員が遠方のセミナーに行く場合には、ハイエースを確保して「営業部みんなで行くぜ!」みたいなこともやっていますね。
Q.遠方に訪問する場合は自分で運転していきますか?
自分で運転して事故に遭われても困るので、専属のドライバーが運転していきます。
先方へ行ってからが営業としての仕事なので、それより前に疲れてしまっては本末転倒ですからね。
Q.応募~入社までは何日くらいかかりますか?
早ければ応募の翌日に面接、というパターンもありますよ。
中途の場合は面接を2回してから合否の判断という流れで、1回目と2回目の間がだいたい1週間くらい空けて、という感じ。
なので早ければ応募して2週間で入社になることもありますね。
現職を持たれている方はもちろん都合に合わせますし、大きな理由はないけどカレンダー的に3月1日からにしましょうか、って調整することはあります。
逆に本人が「明日からでも働きたい」って言えば断る理由はこちらにはないですね。笑
それぞれの事情に合わせますので、遠慮なく教えてほしいです。
Q.選考でテストなどはありますか?
新卒だとやることもありますが、中途だとやらないケースが多いですね。
もしやるとしても中学校卒業程度の一般常識的なものなので、ハードルを感じる必要はないですよ。
うちはほとんど人物本位の採用なんでね。
Q.WEBでの面接は導入されていますか?
一次面接はだいたいWEBで行っているので、面接日までに履歴書と職務経歴書をメールか郵送で送ってもらって、という感じですね。
Q.面接をされるのは人事総務の方ですか?
一次面接は研修にあたるスタッフが2名ほどで行うことが多く、二次面接は配属する営業先の管理職にお願いしています。
新卒だと私がするケースもありますが、中途だと実際一緒に働く現場の人にお任せして空気感を味わってもらうようにしています。
Q.配属チームはどうやって決まるんですか?
「あそこの営業部に欠員があるから」とかはもちろん考慮しつつ、配属先の管理職のタイプと新人の性格などを考慮して総合的に決めてますね。
営業本部の方で、成績や上司との相性を見て、上手く行ってなさそうだな~というところは期ごとに変更したりもしますし、要望があれば考慮もします。
「この人私ちょっと苦手で」みたいなことは、耳にも入ってきますしね…笑
研修の時の担当者が新人の親みたいな世代なんで、その担当者への相談内容が私まで届いたり、私に直接来たりすることもありますよ。
Q.1年間で何名ほど採用していますか?
去年は中途が1年で15~20名、新卒が10名程度だったかな。
新卒は波があって、ここ数年は5名くらいだったのが、この春は16名入ってくるんですよ!(ちょっと嬉しそう)
2、3年前くらいからは組織を拡大していきたい、という方針になってきているので、今後も同じくらいかそれ以上は採用していくと思います。
Q.辞める方はどんな理由で辞めてしまうんですか?
結果が出せなくて、というのが一番ですね。
数字出てて辞めるって言ってくる人はほぼほぼいないので。
あとは「もっと時間が欲しい」「土曜日出たくない」とかも、正直少しはありますよね…
でも「お金はそんなに稼げなくてもいいから休みが欲しい」と言って、必ず振替休日で消化している人もいるので、言い出せない人が辞めていっちゃうのかなぁ。
真面目な子が多くて「思い悩む前に相談してくれたらいいのに」と思うことが多々ありますね…
こちらも、素直に言えない声を拾っていく仕組みを作らないとなと思っています。
最後に、これを読んでいる人に向けて大場さんからのメッセージ!
「今までは業界として電話営業1本だったけど、うちはセミナーメインの営業手法に変えていこう」とか「セミナー以外の手法も見つけよう」とか「産休育休制度を浸透させていこう」とか「残業なくしていこう」とか、会社全体で色々変わろうとしている段階です。
金融の会社だと「大きい会社」「社風が堅い」「もう組織が出来上がっちゃってる」みたいな印象もあると思うんですけど、そうしたイメージからはちょっと外れたところにいる会社なんじゃないかなと思います。
HP等からは伝わりにくいと思いますが…
今「新しいことを何かやろう」となったときに、うちの会社に必要なのは前例のない突拍子もない意見やアイディアだったりするんですよね。
だから柔らかい頭で考えてくれる新入社員を積極的に採用したいと思っています。
今回の内容以外にも気になることがあれば、面接時でもお電話でもお気軽に聞いてくださいね。
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(大場さん曰く「私の中では超有名なゆるキャラ」とのこと。)
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